今使っている運送業の車庫を変更したいのですがどうすればいいですか?
現在の営業所を管轄する運輸支局に申請をして認可を得る必要があります。
運送業の車庫を新たに増設したり、または削減するといった車庫の変更を行うには、現在の営業所を管轄する運輸支局に申請をして認可を得る必要があります。
この記事では、「車庫を増設する場合」「車庫を廃止する場合」「車庫を移転する場合」の3つのパターンを解説します。
なお、他の運送会社の車庫を間借りしようと考えられている場合は、運送会社の車庫を間借りすることの可否をご覧ください。
まずは一番よくあるパターンである、車庫を増設する際に行う手続きについて解説します。
車庫の増設を行う場合の流れは次の通りです。
それでは一つずつどのような手続きか解説します。
まず最初に増設したい候補地が、運送業の車庫として認可が下りそうな場所であるか事前に確認します。
手間をかけて運輸局に申請したはいいものの「認可が下りませんでした」では損失が大きいですからね。
事前に確認するポイントは、次の4つです。
まず土地の契約をする前に、この4点について確認を行いましょう。
この4つの注意点については、運送業の車庫を選ぶときの注意点で解説しておりますので、是非ご覧ください。
4つの注意点を確認し問題ないと判断できたら車庫とする土地の契約を行います。
なお、車庫については認可が下りないと事業用トラックを停めることができないため、大家さんに認可が下りるまで賃料を下げてもらうよう交渉をしてみるのもいいかもしれません。
また、車庫の契約についてはスムーズに認可を得られるよう、結ぶ際の注意点があります。
詳しくは運送業許可取得において営業所・車庫を賃貸する時の注意点で解説しておりますので、ぜひご覧ください。
土地の契約が完了したら、今度は申請に向けて必要となる書類の準備を行います。
準備する書類は主に次の通りです。
案件や地域によって多少差がありますが、こちらが主に必要となる書類です。
書類を揃えたら、申請書に車庫に関する情報や、運行管理体制に関する情報等の必要事項を記入します。
その後、その車庫が付属する営業所がある都道府県を管轄する運輸支局に申請します。
運輸支局は基本的に1都道府県に1つ存在するため、愛知県内に営業所がある場合は愛知運輸支局に申請することになります。
また、申請書の様式については窓口にて受け取るか、運輸支局のホームページからダウンロードすることができます。
なお繰り返しになりますが、申請が完了しても認可が下りるまでは事業用トラックの駐車場として使用することはできません。
仮に認可前に常習的に停めてしまい、運輸局に通報等で認知されてしまうと、無認可車庫使用という事で行政処分の対象となる場合があるのでくれぐれも注意しましょう。
申請が完了してから認可が下りするまでは、2~3ヶ月の期間を要します。
ただ待っているのも勿体ないので、車庫とする土地の草刈りや整地を行う必要がある場合は、この間に行いましょう。
また、車庫の周りをフェンスで囲う場合や、車庫に会社の看板を立てる場合も、申請中に行っておくと時間を有効活用できます。
ただし、これらの行為は必須ではないため必ず行う必要はありません。
特に問題が無ければ申請から2~3ヶ月で申請した運輸支局から認可が下りた旨の報告があります。
この時点で、ようやく事業用トラックの駐車場として使用できるようになります。
あとは運輸支局に車庫増設の認可証を受け取りに行って、今回の申請書の控えと一緒に営業所に保管しておきましょう。
次は、車庫を廃止する際の手続きについて解説します。
と言っても、廃止の手続きは増設に比べてとても簡単です。
申請書に廃止する車庫の情報を記載し、運輸局に申請するのですが、特に添付書類として車庫の契約書や図面は必要ありません。
ただし車庫の廃止は認可申請であり、廃止後に届け出るわけではありません。
廃止することとなったらなるべく早めに運輸局に申請するようにしましょう。
また車庫の一部分のみを廃止し、ある程度のスペースを残す場合は、廃止ではなく収容能力削減という申請となります。
こちらの申請の場合は、削減前と削減後の車庫の図面や写真が必要となりますので、ご注意ください。
車庫を廃止し、同時期に増設することをここでは移転と呼びます。
単に廃止するよりも、このパターンの方が事例は多いと思います。
手続きとしては、ここまで解説してきた増設と廃止を一回で行うという事になります。
申請書には増設する車庫と廃止する車庫の情報の両方を記載することになります。
必要となる書類は増設の際と全く同じで、審査期間も2~3ヶ月と同じです。
今回は、運送業の車庫を変更する場合の手続きについて解説しました。
「運送業の車庫を変更したいが、何から手を付けていいかわからない」「運送業の許可取得手続きで疑問がある」という方はお気軽にお問い合わせください。
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