一般貨物運送業にて車両を5台未満にすることは可能であるか解説
一般貨物運送業にて車両を5台未満にすることは、原則として出来ません。ただし災害や事故によってやむを得ない事情があり、認可を受けた場合に限り、5台未満にすることが可能となります。

一般貨物運送業にて車両を5台未満にすることは可能であるか解説

相談者様

 

運送業の許可を取得した後、トラックを5台未満にすることはできますか?

行政書士

 

残念ながら、原則として5台未満とすることはできません。ただし、特段の事情がある場合で認可を得れば5台未満とすることができる場合があります。

相談者様

 

それはどのような場合ですか?

行政書士

 

それではこの記事では、車両を5台未満とすることができる場合について解説します。

 

5台未満にできる場合

災害等により車両が使用不要となり、これに代わる他の車両が確保される場合は、認可を得ることで事業用自動車(緑ナンバー車両)を5台未満に出来る場合があります。

 

この災害等というのは、これは地震や天災といった自然災害だけではなく、事故や故障等によって走行不能となる場合も含まれるようです。

 

5台未満にするデメリット

5台未満にする場合には、運輸局に対してそのようになった経緯の説明や、代わりの車両を一定期間内に追加する内容の車両計画を立てる必要があるとともに、認可申請をしなければなりません。

 

仮に計画した一定期間内に、代わりの車両の追加が行われない場合、毎年運輸局に対して、今後の車両台数の計画について、報告する義務が生まれます。

 

また、運輸局は過去に車両が5台未満の事業者に絞って監査を行った事があり、これを見ても5台未満のままで営業を行うことは、運輸局に対して良い印象を与えないという事が伺えます。

 

5台未満にしたいと考えたときによくあるパターン

ここまでで解説した通り、認可を得て車両を5台未満とする事は、かなりバードルが高いことが分かります。

 

たとえ、認可を得て5台未満に出来たとしても、その後の対応を考えるとデメリットが大きいように思えます。

 

そこで事実上5台未満にする方法といいますか、よくあるパターンを紹介します。

 

それは、稼働していないトラックを小型のバンに入れ替えて、バッテリーを外して保険を解約し、車庫の隅に置いておくというものです。

 

この方法が良いか悪いかというのはあえて言及しませんが、事実として稼働していないトラックを維持するのが難しい場合、やむを得ずこのような方法を取っている事業者様はいらっしゃいます。