整備管理者がいない場合はどうすればいいですか?
運転手さんの経歴をもう一度よく確認してみましょう。整備士の資格を持っていればそれに越したことはありませんが、過去の職歴についても確認してみてください。
なぜ運転手の過去の職歴を確認する必要があるのですか?
運送会社に勤務されていた方であれば、トラックの日常点検の経験がある方が多いです。日常点検の経験が2年あれば、後は講習を受けることで整備管理者になることができます。
運送業許可取得において整備管理者がいない場合、運転手さんの経歴をもう一度よく確認してみると条件を満たしている方が見つかったりします。
この記事では「整備管理者がいない!」と思ったときにどうすればよいか解説します。
まず初めに、整備管理者になることが出来るのは、次のいずれかに該当する方です。
この2つの条件について、一つずつ解説します。
2年以上の整備・点検の実務経験があり、整備管理者選任前研修という講習を修了した方は、整備管理者になることができます。
そしてこの2年の整備・点検の実務経験ですが、冒頭で説明した通りトラックの日常点検もこの実務経験としてカウントすることができます。
日常点検はトラックのドライバーさんであれば、乗務前に日頃から行っているでしょうから、運送会社にてトラックの運転手としての経験が2年以上あれば、あとは講習を受けることで整備管理者になることができます。
ということで、過去に運送会社に2年以上勤務していた方がいないか、今一度確認してみるのが良いと言えます。
なお、整備管理者選任前研修は、各都道府県の運輸支局が開催しており、講習の受講日程や概要については、運輸支局のホームページにて確認することができます。
3級以上の整備士資格を持っている方も、整備管理者になることができます。
具体的な3級以上の整備士資格は、下記のとおりです
こちらの資格についても、履歴書に書いてないだけで、実は持っているという方がいらっしゃいます。
特に年配の方で、車のディーラーにいた方のような車に関係した職歴がある方は、「昔会社で取らされた」というパターンがあるので、もう一度運転手さんに整備士の資格を持っていないか確認するのが良いでしょう。
なお一般的に整備士の資格を取得するには、受験資格を持った方が一般社団法人 日本自動車整備振興会連合会(JASPA)が実施する自動車整備技能登録試験を合格する必要があります。
例えば、建設会社で既にダンプを使って事業を行っているような場合も整備管理者の問題をクリアできる場合があります。
ダンプを使って仕事をしているという事は、ダンプの整備を日常から行っている場合が多いですよね?
つまり、その事業を2年以上行っているような場合は、社長本人が2年以上の整備経験があるという事になるわけです。
あとは、整備管理者の選任前研修を受講すれば整備管理者になることができます。
①の実務経験と講習で整備管理者になろうとする方は、講習を受けた後に貰える整備管理者選任前研修修了証明書と一緒に、実務経験の期間等を記載した「整備管理者選任届」という書類を、営業所を管轄する運輸支局に提出することで、整備管理者に選任することができます。
②の整備士資格で整備管理者になろうとする方は、整備資格者証と資格番号等を記載した「整備管理者選任届」を、同じく運輸支局に提出することで、選任することができます。