今回の記事では個人で回送運行の許可を取得するための手順や流れを解説します。

 

 

回送運行許可とは

回送運行の許可とは、車検切れ等によって公道を自走することができない状態の車を一時的に自走することができるようにするための許可です。

 

一時的に公道を走らせるために、一般のものとは異なる赤枠で囲われたナンバープレートを付けるのですが、このナンバーのことを「ディーラーナンバー」や「赤ナンバー」と呼びます。

 

臨時運行許可との違い

回送運行許可と似た制度に臨時運行許可というものがあります。
こちらも同じく、公道を走れなくなった自動車に仮のナンバープレートを付けて一時的に自走させるための許可ですが、申請先やナンバープレートの使用期間が大きく異なります。

 

 

 

回送運行許可の種類（業種）

回送運行の許可は、特定の業種に該当する場合のみ取得することができます。

 

個人で許可を取得しようとする際は、まず次に紹介する４つの業種のうちどれに該当するかを確認しましょう。

 

 

回送運行許可の条件

業種が確定したら、許可取得のための条件を満たしているかを確認します。
許可の条件は業種ごとに異なるため、次の表で確認しましょう。

 

※中部運輸局管轄内（営業所の所在地が愛知県、岐阜県、三重県、静岡県、福井県のいずれか）に関する条件

 

なお、もっと詳しい条件については「回送運行許可を取るための条件を解説」で解説しています。

 

回送運行許可の流れ

実際に個人で回送運行の許可を取得して、回送業務を行う場合の流れは次のとおりです。

 

• STEP

  必要書類の収集

  まずは申請に必要な書類を集めます。

  個人で許可申請をする際に必要な書類は、基本的に「住民票の写し」と「社内取扱内規」の２つです。

  ただし、中古車販売を行う場合は「古物商許可証」が、陸送で許可を取得する場合は「回送委託契約書の写し」が追加で必要となります。

• STEP

  申請書の作成・提出

  定められた申請書に申請者の情報や事業の計画について記載し、窓口にて申請を行います。

  申請窓口は、営業所を管轄する運輸支局または陸運局です。

  なお、申請書の様式は申請窓口やホームページから入手することができます。

• STEP

  番号標の貸与申請等

  申請から約２ヶ月経過し、申請書に不備が無ければ許可を取得することができます。

  許可が取得できると、許可証の交付とナンバープレートの貸出しに関する申請ができるようになります。

• STEP

  自賠責保険の加入

  ナンバープレートの貸出しの申請には、自賠責保険に加入したことの証明が必要となりますので、貸出申請の前に加入を済ませます。

  なお、自賠責保険は車両ではなくナンバープレートに対して加入します。

• STEP

  回送運行業務開始

  貸出しを受けたナンバープレートを回送したい車両に取り付けたら、晴れて業務を開始することができます。